税金・保険コラム

2016.12.21

あなたの記憶は鮮明ですか?生命保険の契約内容を確認しよう!

11月はとても暖かい日が続いたと思ったら、いきなり寒くなりましたね。師走に入っても、気温の急変ぶりは相変わらずです。この時期、特に東日本では、日差しのある昼間と日没後の気温の差も大きいので、筆者は外出時の服装に困ります。

たいていの方がされる服装選択の失敗は、“帰宅時間帯に気温が下がるという天気予報があったのにマフラーを持参し忘れる”など、十分な防寒対策を取らなかったという事例だと思います。

しかし、寒がりの筆者の場合は、そういう例はほとんどありません。逆に、“帰宅時間帯の寒さを心配し重ね着をして出かけたところ、行きの電車の中でぐっしょりと汗をかいてしまい、駅を出てから目的地までのわずかな時間に身体を冷やしてしまう”という例がほとんどです。

以前も同じ失敗をしているのに、覚えていられないのです。筆者の場合は、寒さに対する不安の方が暑さに対する不安を圧倒的に上回るので、暑すぎて困った記憶が定着しないのではないかと思っています。

記憶と言えば、人の記憶はかなり当てにならないものだということは、心理学上の知見としてあります。しかし、年代が上がると、残念なことに知見では済まず、実感する機会が増えてきます。昨日の自分は赤の他人なのではないかと思うこと、しきりです。

生命保険について言えば、若い頃に加入した生命保険の契約内容について、「今も正確に覚えている」という方は、どのくらいいらっしゃるでしょうか。「細かいことは忘れたけれど、死亡時の保険金額くらいは覚えているよ」とおっしゃるでしょうか。

そこで、1つ質問です。あなたの加入している生命保険は、死亡保険金が何千万円の契約ですか? 2千万円?3千万円? すぐに答えられる方は立派な記憶力をお持ちですね。

でも、実際に死亡保険金として支払われているのは、一桁少なく、280万円くらいなのです。

統計資料を見てみましょう。

一般社団法人生命保険協会が出している2016年版「生命保険の動向」によると、去年(平成27年)に支払われた死亡保険金(満期保険金ではありません)は2兆8,336億円で、件数は101万件となっています。割り算すると1件あたりの支払いは約280万円です。

「あれれ?なぜこんなに少ないの?」と思われるかもしれません。理由は、ガン保険や医療保険といった、一般的に死亡保険金はあまり大きくしない種類の保険契約がたくさんあるということもありますが、定期付き終身保険が多いからではないかと思われます。
生命保険にはたくさんの種類がありますが、保険金が受け取れるのはいつなのかという観点から分類すると、次の3つが基本形です。

1.定期保険

契約期間が定められていて(定期)、その期間中に死亡した場合のみ、死亡保険金が受け取れるタイプ。(存命中に無事満期を迎えても、銀行の定期預金とは違って、満期保険金というものはありません。)

図1「定期保険」
 

2.終身保険

契約期間は一生涯(終身)、死亡した場合のみ、死亡保険金が支払われるタイプ。

図2「終身保険」
 

3.養老保険

契約期間が定められていて(満期がくる)、その期間中に死亡した場合に死亡保険金が払われる(ここまでは定期保険と同じ)だけでなく、存命中に満期を迎えた場合にも、満期保険金が受け取れるタイプ。
また、死亡保険金と満期保険金の金額が同じという特徴もある。

図3「養老保険」
 

3の養老保険が、3つの中で1番、支払いのための準備金が多く必要になるということは、すぐお分かりになると思います。ということは、保険料も多くなるということです。遺族の生活を心配して生命保険に加入する方にとっては、一生涯保険金が下りて、なおかつ、保険金は高く、でも保険料は安くあって欲しいものですよね。

その希望を叶えようとしたものが、上記3つを組み合わせて、一定期間のみ死亡保障を手厚くした「定期付き終身保険」と呼ばれるものです。

図4「定期付き終身保険」

本体が終身保険で、その上に特約として、一定期間のみ死亡保険金が大きくなる定期保険を乗せたというわけです。これは大変多くの方が契約されました。

そして、この一定期間というのは、「お子さんが未成年の間」とか、「勉学を終えて社会人になるまで」という決め方をする方が多かったのです。

さて、あなたが今加入している生命保険を契約したのはいつでしたか?
独身時代? 新婚時代? 初めてのお子さんが生まれた頃でしょうか。

契約当時は、一生懸命考えて保険金額を決められたはずです。さんざん悩んで契約した後は、よく考えたのだからこれで安心だとほっとされたのではないでしょうか。
人は、不安な事柄はいつも頭にあるので忘れることはありませんが、安心した事柄は忘れてしまいがちです。覚えておく必要が無くなるからです。ちょうど、帰宅直後にうちの中のどこかに置いたはずの家の鍵や、郵便受けから持ち込んだハガキの置き場所をふっと忘れてしまうことがあるように。

この時期、年末の大掃除でいろいろなものの場所が変わってしまう前に、一度生命保険の保険証券を取り出して、今現在の保険金がいくらなのか、確認してみることをお勧めします。
 

社会保険労務士
小野 路子
さいたま総合研究所人事研究会 所属
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