第3回 肩回りをほぐす。下半身を鍛える。(3)
第1回、2回では、「歩き続けるための土台づくり」として、関節を動かし血流を促す体操と、大きな筋肉をやさしく鍛える運動をご紹介しました。
少しずつ体が温まり、動かしやすさを感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。始めた当初は1セット目からきつかったのが、気が付けば2セットできるようになっていたというのもよく耳にします。
第3回となる今回は、前回の内容をふまえながら、少しだけステップアップした体操を3種類ご紹介します。
引き続き、特別な道具は必要ありません。
一日10分を目安に、ご自身のペースで続けてみてください。忙しいときはお休みしても、また次の日から再開すれば全く問題ありません。
「動かすこと」が少しずつ習慣になっていくことで、3ケ月後の体の変化につながっていきます。
それでは、今回も関節を動かす体操から始めていきましょう。
まず、関節を動かす「動的ストレッチ」を2種類行い、血流をよくしてから、大きな筋肉を鍛える運動に入りましょう。
今回の動的ストレッチも「肩回り」を狙います。肩関節だけでなく、肩甲骨を大きく動かすことで筋肉内の血流が促され、肩こりの予防や改善が期待できます。肩が痛い方は、無理をせず痛くない範囲で行ってください。
また、軽いスクワットと組み合わせることで、下半身の血流も促進され、足のむくみ予防にもつながります。
■肩甲骨回し(推奨回数:20回)
1.まっすぐに立ち、両腕をまっすぐのばし指先をつける。
2. 指先をつけたまま、腕をゆっくり上げる。
3.手が真上まできたら、手のひらを外に返す。
4.肘をひいて肩甲骨を寄せながら下ろしていく。
1~4をくり返す。
■肩甲骨回し+スクワット(推奨回数:20回)
1.両腕をまっすぐにのばし指先をつけ、軽く膝を曲げる。
2.曲げた膝をのばしながら、手を前方からゆっくり上げる。
3.手が真上まできたら、手のひらを返し、肩甲骨を寄せるように肘をひきながら下ろしていく。
4.肘が肩の高さまできたら軽く膝を曲げながら、1のポジションに戻る。
全身の血流がよくなってきましたね。
ここからは、体を支える大きな筋肉を意識しながら、しっかり動かしていきましょう。
今回は、お尻に加えて太ももの筋肉がターゲットです。
下半身の筋力が高まると歩行が安定し、階段の上り下りも楽に感じられるようになります。
■スモウスクワット(推奨回数:20回×2~3セット)
1.肩幅程度に足を開き、背筋を伸ばす。両手を横に広げ、膝が90度になるように腰を落とす。
2. 「1、2、3、4」と4カウントで、両手を身体の前で合わせながら立ち上がる。
「5、6、7、8」と4カウントで手を左右に開きながら元の位置に戻る。
ここに注意!
両膝がつま先よりも内側に入ってしまったり、つま先よりも前に出てしまうと膝に負担がかかり、膝を痛める可能性があります。
膝とつま先の向きをそろえ、椅子に座るようにお尻を後ろに突き出しながら腰を落としましょう。
古谷有騎(ふるや ゆうき)
アメリカスポーツ医学会認定資格を有するスポーツトレーナー。世界90ヵ国以上、5万人を超える会員を擁する同学会に所属し、プロスポーツ選手から高齢者まで幅広い層に運動指導を行う。2016年より青山学院大学駅伝部のフィジカルトレーナーを務める。わかりやすく的確な指導に定評があり、書籍や雑誌、テレビなど各種メディアにも多数出演。
監修 中野ジェームズ修一
