年金コラム

2012.02.23

クイズで挑戦、あなたの年金力チェック!(1)年金の加入・保険料

どんなことでも積み重ねることによって「力」は、蓄積するものです。複雑だと思える年金制度も、このコラムの読者の皆様は、少しずつ理解を深めてくださっていることでしょう。そうであれば、いいなと願いながら、いつも原稿を書いています。でも、「解っているのかいないのか、実はそこが判らない」という方も多いことでしょう。そこで、今回から、「クイズで挑戦、あなたの年金力チェック!」という企画で、皆様が誤解しやすいポイントや年金相談で多く寄せられる質問等をクイズ形式で確認していただくことにしました。ご自身やご家族の大切な年金を守るために、あなたの年金力をチェックしてみましょう。
今回は、「年金の加入」と「保険料」についてのクイズです。問題文の選択肢の中から正しいものを1つ選んでください。

掲載に当たり、

  • 設問・解答・解説は、2012年1月現在の年金制度で作成しました。
  • その他、関連する制度等は、当コラムのバックナンバーや下部の「参考」欄等をご参照ください。

【年金の加入】

Q1:厚生年金に35年加入している57歳の会社員です。国民年金に加入したことはありませんが、国民年金から老齢基礎年金は受け取れますか?
  1. 国民年金には加入していないので老齢基礎年金を受け取ることはできない
  2. 国民年金には加入していることになっているが、保険料を支払っていないので老齢基礎年金を受け取ることはできない
  3. 厚生年金に加入していれば、国民年金にも加入していることになり、老齢基礎年金を受け取ることができる

解説:公的年金には、国民年金、厚生年金、共済年金があります。民間会社で働いている人は厚生年金に、公務員や私立学校の職員の方は共済年金に加入します。厚生年金と共済年金に加入すると、同時に国民年金にも加入することになりますので、35年間厚生年金に加入していれば、国民年金にも35年加入したことになります。そのため、一定の年齢に達すると、厚生年金から老齢厚生年金が、国民年金から老齢基礎年金が受け取れることとなります。

正解:3
Q2:会社員で59歳の夫が60歳で定年退職した場合、55歳の妻(第3号被保険者)は25年の受給資格期間を満たしていても、60歳まで国民年金に加入する必要がありますか?
  1. 受給資格期間を満たしていても60歳までは加入しなければならない
  2. 受給資格期間を満たしていれば、任意加入になる
  3. 受給資格期間を満たしているので、加入の必要はない

解説:この場合、奥様は25年の加入期間等があれば受給資格を得ることはできますが、60歳までは、強制加入ですので第1号被保険者として加入しなければなりません。第1号被保険者は、毎月15,020円の保険料を納付することになりますが、1年間納付することで、老齢基礎年金が、年額で約2万円アップします。
なお、夫の退職によって保険料の納付が困難な場合は、「退職者の特例制度」がありますので、お住まいの市区町村役場の国民年金の窓口でご相談ください。

正解:1
Q3:パートで働いていれば、厚生年金に加入しなくてもよいですか?
  1. パートであっても働く時間数や日数によっては、加入しなければならない
  2. パートであれば、加入しなくてよい
  3. 本人の希望によって決めることができる

解説:パートであっても働く時間と日数のいずれもが、正社員の4分の3以上であれば、厚生年金の適用を受けることとなります。正社員の1週間の労働時間が40時間の場合、原則30時間以上の勤務であれば、厚生年金に加入することになります。
厚生年金の加入は、任意ではなく法律で定められた条件に該当すれば、本人の意思にかかわらず、強制加入となります。もし、加入したくない場合には、働く時間数、日数等で調整することになります。
現在、適用の基準を30時間以上から20時間以上に引き下げ、加入者の範囲を拡大することが検討されています。パート社員を多く雇用している小売業や外食産業からは、保険料の事業主負担が増えることから、強い反対が寄せられています。

正解:1
Q4:20歳の学生で海外留学をしています。国民年金に加入しなければならないのでしょうか?
  1. 日本国籍のある人は、60歳未満の間は加入しなければならない
  2. 海外に在住する場合は、国民年金に加入することはできない
  3. 海外に在住する場合は、国民年金に任意加入することができる

解説:学生は第1号被保険者なので、日本国内に住所がある場合は強制加入です。しかし、第1号被保険者は、「国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人で、2号、3号以外の人」とされているため、留学等で海外に住所を移した場合は、任意加入となります。
万一の障害保障や老齢基礎年金の満額受給を考えるならば、任意加入をされることをお勧めします。
手続きについては、お住まいの市区町村役場の国民年金の窓口でご相談ください

正解:3
Q5:35歳の男性ですが、転職の際に3ヵ月間空白期間が生じます。この間は、国民年金に加入しなければならないのでしょうか?
  1. 1年未満の空白期間は、国民年金に加入する必要はない
  2. たとえ数ヵ月であっても、国民年金に加入しなければならない
  3. 次の就職先が決まっていれば任意加入である

解説:日本国内に住んでいる、20歳以上60歳未満の厚生年金・共済年金に加入していない人、第3号被保険者でない人は、第1号被保険者として、国民年金に加入する義務があります。滞納するとその分、老齢基礎年金の額が少なくなりますので、たとえ、数ヵ月でも空白を作らないようにしましょう。
市区町村役場の国民年金担当窓口でお手続きください。

正解:2

【年金の保険料】

Q6:専業主婦(第3号被保険者)の国民年金保険料は会社員である夫が支払っていますか?
  1. 夫が支払っている
  2. 第3号被保険者の保険料は、免除されている
  3. 厚生年金制度全体で負担している

解説:よく誤解されている問題です。夫が支払っていると思われている方が多いのですが、結婚や離婚によって、厚生年金の保険料が高くなったり、安くなったりすることはありませんね。ということは、第3号被保険者の保険料は夫が負担しているのではないことがお分かりになるでしょう。
では、誰が負担しているのかというと、厚生年金や各種共済年金が、その制度に加入している本人と第3号被保険者の人数に応じて算出された額を、「基礎年金拠出金」として、国民年金に拠出しているのです。ということは、厚生年金、各種共済年金の加入者全体で、第3号被保険者の保険料を負担していることになります。そのため、第3号被保険者は保険料が「免除されている」と誤解される方もいますが、免除されているのではありません。

正解:3
Q7:国民年金の保険料割引制度はありますか?
  1. 公的年金なので割引制度はない
  2. 割引制度が複数ある

解説:国民年金の保険料は、まとめて前払いをしたり、口座振替にすると安くなる制度があります。利用することで、保険料の節約ができます。詳しくは、お住まいの市区町村役場の国民年金の窓口でご相談ください。

正解:2
Q8:21歳の大学生が保険料を滞納しても、「学生の納付特例」の扱いとなるので手続きは不要でしょうか?
  1. 滞納した期間は、手続きしなくても自動的に「学生の納付特例」期間の扱いとなる
  2. 「学生の納付特例」を受けるためには、初回のみ手続きが必要
  3. 「学生の納付特例」を受けるためには、毎年度手続きが必要

解説:学生納付特例制度は、学生本人の所得(アルバイト料等)が118万円以下であれば、保険料の納付が猶予されるというものです。自動的には、猶予されませんので、毎年度、お住まいの市区町村の国民年金担当窓口(指定を受けている大学等の窓口でも手続可)に申請し、承認を受けることが必要です。
保険料納付を猶予されている期間は、老齢基礎年金を受け取るために必要な期間には算入されますが、年金額には反映しません。年金額を減らさないようにするために、大学等を卒業後、ご本人が就職してから、保険料をさかのぼって支払うこと(追納)ができます。ただし、特例の承認を受けて10年以内の期間のみです。
なお、この期間中に、障害や死亡に見舞われたときは、障害基礎年金または遺族基礎年金は、全額支払われます。

正解:3
Q9:50歳の主婦、夫は会社員です。第3号被保険者も付加保険料を納めることができますか?
  1. 納めることができる
  2. 納めることはできない

解説:基本の保険料(平成23年度月額15,020円)に加えて、月額400円の付加保険料が支払えるのは、第1号被保険者と任意加入被保険者のみです。第3号被保険者、第2号被保険者は、支払うことはできません。
付加保険料を支払えば、「200円×付加保険料を納付した月数(年額)」の付加年金が老齢基礎年金にプラスされて受け取ることができます。2年間の受給で支払った保険料が戻るので、とてもお得です。お住まいの市区町村の国民年金担当窓口で申し込みをしてください。

正解:2
Q10:厚生年金の保険料の計算をする場合に、通勤手当は計算の対象となりますか?
  1. 通勤手当は除外して計算される
  2. 通勤手当は一定額を超えた分だけ保険料の対象となる
  3. 通勤手当は全額保険料の対象となる

解説:厚生年金の保険料は、「標準報酬月額×16.412%」の額を会社と本人が折半負担することになっています。標準報酬月額は、4月、5月、6月の給料の平均値を標準報酬月額等級表に当てはめて、決定します。
標準報酬月額の対象となる給料には、基本給の他に通勤手当、残業手当、住宅や家族手当、皆勤手当等の諸手当がすべて含まれます。
一方、対象となる給料に含まれないものは、年3回以下の賞与等、臨時に支給される慶弔見舞金、交際費、退職金、解雇予告手当等です。なお、賞与からは、同じ保険料率で計算された保険料が徴収されます。

正解:3
社会保険労務士
原令子
株式会社JEサポート代表取締役
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