税金・保険コラム

2016.10.19

社会保険の適用拡大(平成28年10月から)

皆さん、こんにちは。

今月から、大企業や国・地方公共団体等で働く人の社会保険(健康保険と厚生年金保険)の適用拡大がスタートしています。

今まで、働く時間が週30時間よりも短く、勤め先の社会保険の加入対象にならないことから、自分で国民健康保険と国民年金に加入していた人にとっては、勤め先が保険料を半分負担してくれて保障も手厚くなる社会保険に切り替わることは有難い話でしょう。

しかし、収入130万円未満で配偶者や親の扶養の範囲内で働いていた人が、今回の改正で加入対象となった場合は、自分の給与から社会保険料が天引きされ、手取り額が少なくなることから、大変大きな改正となっています。

パートで働いている奥さんの場合、①住民税非課税が収入100万円以下、②所得税非課税が103万円以下、そして、③配偶者の社会保険の扶養に入れる範囲が収入130万円未満となっており、これら3つの段階のいずれかを自分が働いて稼ぐ限度として収入を調整している方は多いものです。

パート年収と住民税・所得税・社会保険の扶養

今回の改正で加入対象となった人については、勤め先から説明があって健康保険・厚生年金保険の加入手続きを進めていることでしょう。

それでは、どのような人が新たに加入対象となったのか、みていきましょう。

1.平成28年10月から社会保険に加入しなければならなくなった人

  • (1)週の所定労働時間が20時間以上(雇用保険に加入している)
  • (2)雇用期間が1年以上見込まれる
  • (3)賃金月額が88,000円(年収106万円)以上
  • (4)昼間学生でない
  • (5)勤め先の従業員が501人以上いる(社会保険加入者が501人以上かどうか)
  • (6)現在75歳未満

これら6つの条件全て当てはまる人は加入対象となります。
なお、(3)の賃金月額88,000円には、臨時に発生する残業代、通勤手当、家族手当、皆勤手当などの最低賃金に含まれない賃金は含めないものとされています。

75歳以上の人は社会保険加入対象外となっていますので、今までと変更ありません。

2.社会保険料が引かれると手取り額はどうなるのか?

この要件の変更で社会保険に加入する場合としない場合、また、加入した場合にいくら保険料が引かれるのか、検証してみましょう。

働き方と手取り額の検証

検証してみると、月収88,000円がポイントで、表中の「」部のように、これを少しオーバーする条件で働いている人は、時間を若干減らして収入を抑えたほうがよさそうです。また、仕方なくそのように勤め先から働きかけられることもあるかもしれません。
逆に、月収88,000円以上であれば、働く時間数を増やして保険料分は稼ぐようにしたほうがいいでしょう。

社会保険に加入することで、これから出産を考えている世代にとっては「出産手当金」がもらえたり、病気で働けなくなり給与が減ったときには所得保障である「傷病手当金」という制度もありますし、将来もらえる年金が 増えるといったメリットがあります。

おしまいに

扶養の範囲を超えてしまうからと、収入の調整をしていると、能力が高いのに時給を低く抑えられてしまうこともあります。
勤め先でも、時給を上げたくても扶養の範囲を超えて休まれても困るからと、時給額はそのままにせざるを得ないことがあるからです。とてももったいない話ですね。

「自分のおこづかい程度稼げればいい」、「家計の足しに少し働きたい」、「ずっと家にこもっているのはいやだから」という考えであればいいのですが、そうでなければ、扶養の範囲なんて考えないで、能力に見合ったお金を頂いて、フルに自分の能力を発揮して仕事をしたほうが、やりがいも働き甲斐も見いだせると思うのです。

ぜひ、この機会に女性がどんどん活躍できる社会になることを祈ります。

社会保険労務士
木村 晃子
さいたま総合研究所人事研究会 所属
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