税金・保険コラム

2013.06.12

健康保険の基礎知識 みんなで考えたい健康保険料と医療費と薬のこと

最近、生命保険会社のテレビCMで、生保レディーに扮した女優の江角マキコさんがお客様に、「社会保障制度ってご存知ですか?」と聞いているのを耳にしませんか? 民間の生命保険は、公的な社会保障制度だけでは不十分なところを補完するものとしての役割がありますが、その柱となる日本の社会保障制度の仕組みについて、あまり深く知る機会がないのかもしれません。

民間の生命保険については生保レディーなどから、「万が一、ご自身が亡くなったり、病気や怪我、高齢などの理由で働けなくなり収入が減少するような事態が起きたときに、家族の生活費、医療費、老後の生活費などをどうしますか?まず社会保障制度としてある一定程度の生活保障がされていますが、必要な費用が全額保障されない場合もあるため、不測の事態が起きても揺らぐことがないよう別途生命保険に加入して将来に備えましょう。」といった説明をされることが多いでしょう。

所以そのような生保レディーさんをはじめとする生命保険会社の営業の方の努力もあってか、日本人の生命保険加入率は約9割とされ、各国と比較しても非常に高い水準となっており、日本人は世界の先進国の中でも生命保険が大好きな民族と言えるでしょう。

それに比べて、国民年金の保険料の納付率は年々低下し、平成25年3月現在の納付率は58.2%となり、約4割の人が未納という計算になります。 日本に居住する20歳~60歳の人は厚生年金・国民年金・共済年金といった年金制度に加入しなければなりません。民間の生命保険は国の公的制度ではありませんので、税の投入やその仕組み、給付内容も違います。一概に比較することはできないのかもしれませんが、任意で加入する生命保険の加入率のほうが高いというのはちょっと考えさせられます。

さて、話は変わりまして、ここ数年わが国では高齢化・少子化が急速に進み、賃金が上がらなかったことから保険料による収入が減り、生活保護者の増加などの複合的な要因により、国が社会保障給付費として拠出している財政負担は増加の一途をたどっています。

出典:厚生労働省HP

このまま国の社会保障給付費がうなぎのぼりに上がっていくと必然的に社会保障の給付を支える国民の拠出・負担が大きくなると考えられます。
そこで、医療・介護に着目した場合、どうすれば医療費を抑制できるのか考えてみました。

1.自分で心と体の健康を保ち医療費を抑制

  1. 定期的に適度な運動をする(メタボ対策)
  2. ストレスを溜めない(うつ病等の心の病にかかると働けなくなる原因にもなる)
  3. 働き(働かせ)過ぎない
  4. 気分転換をしたり、リフレッシュできる時間を設ける
  5. 年1回は健康診断を受ける(病気の早期発見)
  6. 風邪や花粉の季節などはマスクを活用する(病気の予防)
  7. 具合が悪くなったら、早めに医者にかかる(重症化を防ぐため)
  8. 毎食後歯みがきをする(虫歯予防)

2.共通番号制(※社会保障と税に共通の番号を国民一人ひとりに割り振る制度)を利用して所得に応じた健康保険料を徴収するように法を整備できないのか?

健康保険は日本に居住する全ての人が必ず加入することになっていますが、同じ職業、所得であっても加入している保険によって徴収される保険料が違います。簡単に解決できる問題ではありませんが、行政機関の業務コストを減らし、健康保険料の徴収・給付をより適正にならないのかと思うところです。なお、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)加入により日本の健康保険制度に悪影響が出るのではないかと懸念されます。

3.ある一定以上の所得・財産のある高齢者の患者が支払う医療機関の窓口自己負担割合を3割に引き上げられないものか?

こんなことを書いては怒られそうですが、年金生活者の方よりも収入が低い若者や労働者がたくさんいるので…。

4.医療費が高すぎたり病院から処方される薬の量が多すぎないかの適正チェック

病院によって医療費が高いと感じることがあります。自費診療部分であれば関係ありませんが、保険部分の3割負担が高いとすると、保険者に請求される7割の部分も大きくなるということになります。また、私自身の経験ではありませんが、お年寄りが病院から処方される薬の量が多すぎる気がします。医師による適正な診断のもと、適正な量の薬が処方されているかとは思いますが、もし、過剰に薬が処方されているならば、見直す必要があると思います。

5.ジェネリック医薬品の活用

病院に行って、調剤薬局に行くと薬剤師さんから、「ジェネリック医薬品を希望されますか?」と聞かれたことはありませんか?ジェネリック医薬品というのは後発医薬品で、新薬(先進医療品)の特許が切れた後に販売される新薬と同じ有効成分、同じ効能・効果を持つ医薬品のことです。

ジェネリック医薬品を利用すると、一般的に新薬よりもジェネリック医薬品のほうが価格が安いので、患者が支払う薬代の負担が軽減される為、社会保障給付費として使われる政府の財源が抑制されます。それにより、国民が負担する健康保険料が上がっていくのを少しでも抑えることができるのであれば、そちらを選びたいと思うのです。(と言っても、薬によっては新薬のほうが効果が高い場合があると、やはり効果が高い方を選んでしまうかもしれませんね。もちろんジェネリック医薬品がない薬もたくさんあるそうなので難しいところですが。)

国の制度の在り方そのものを見直さなければならないものは、今すぐに実現というのはなかなか難しいですが、まずご自身の心と体の健康を保つことが、何よりの「医療費を抑制する秘訣」ではないでしょうか。

おしまいに

アメリカに住んでいる友人から聞いた話なのですが、アメリカの水道水には虫歯予防に有効であるとされているフッ素が含まれているそうです。アメリカ人である彼女のご主人は、幼い頃からフッ素が含まれている水道水を飲んでいるため、虫歯が1本もないそうです。ただ、アメリカに住んでいる人が必ずフッ素入りの水道水を飲んでいるわけではなく、また、フッ素入りの水道水が供給されることに賛否両論があるそうです。住んでいる地域によっては水道水があまりおいしくないので飲まないという人もいるそうです。
最近、歯が痛くて歯医者さんに行くと、虫歯ではなく知覚過敏になっているだけと言われ、フッ素を塗ってもらったり、自分でフッ素入りの歯磨き粉で歯を磨くようにしていますが、水道水を飲んでいるだけで虫歯にならないなんて本当にうらやましい限りです。

社会保険労務士
木村 晃子
さいたま総合研究所人事研究会 所属
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