2007.06.28
健康保険の基礎知識 高額療養費(2)突然病気になったら!
皆さん、こんにちは。
前回は、高額療養費の概要をお話しましたが、今回は、その病気や怪我が高額療養費の支給対象になるのかどうか、その他、注意点をまとめます。
1.高額療養費の支給対象の注意点
- 高額療養費の対象外となる費用
差額ベッド代、入院時食事療養費に関わる標準負担額、入院時生活療養費に関わる標準負担額(療養病床に入院する70歳以上)、オムツ代、金歯や差し歯で保険が利きませんと言われたもの、高度先進医療費等、保険診療に入らない部分は、高額療養費の対象外です。医療機関の領収書(又は請求書)で、保険診療で支払った費用が、いくらなのかを確認しましょう。 - 自己負担限度額を超えるかどうかの計算
同じ月の領収書を、医療機関ごとに、入院(医科・歯科は別になります)・通院(総合病院は各診療科ごと)、それぞれ分け、同じ月にこれらが2つ以上ある場合は、それぞれ21,000円以上が、計算対象となります。 - 高額療養費支給申請の時効は、2年
診療を受けた月の翌月の1日(傷病が月の途中で治癒したときも同じ)から2年以内に申請をしないと時効(ただし、診療費の自己負担分を診療月の翌月以降に支払ったときは、支払った日の翌日から2年以内)となってしまいます。2年以内の申請漏れがあるようなら、至急、領収書を探してみてください。
領収書が見つからない場合や、確定申告で医療費控除を受け原本を税務署に提出してしまっている場合は、いつ・どこの医療機関で診療を受けたかを診療を受けたときに自分が加入している(加入していた)健康保険証発行元である健康保険の保険者に念のため確認してみることをおすすめします - 帝王切開は保険診療に入る
出産した場合には、「出産育児一時金」がもらえますが、これとは別に、帝王切開で出産した場合の費用は、保険診療に該当します。自己負担限度額を若干オーバーし、高額療養費の対象となるケースがあります。 - 支給申請をしない限り、高額療養費は受けられない
- 「健康保険限度額適用認定証」を受けての入院(平成19年4月から)
- 70歳以上(平成19年4月以降分)
- 会社が健康保険組合に加入していて、自動給付するしくみになっている
上記に該当する方を除いては、「高額療養費支給申請書」と領収書のコピーを加入している健康保険の保険者に提出しないと、高額療養費の支給は受けられません。なお、怪我の場合は、その他の書類が必要となる場合がありますので、ご確認ください。