税金・保険コラム

2008.08.06

遺言・相続(10)相続が発生した場合の手順について

皆さん、こんにちは! 皆さんの生活の上で相続問題は大切な事柄です。
このコラムの遺言・相続に関する記述では、引続き必須の基本知識を中心に取り上げて参ります。今回は、「相続が発生した場合の手順について」述べてみたいと存じます。

相続は、相続人が被相続人の死亡したことを知った日、通常は被相続人が死亡した日に相続が開始されます。

突然、親など親族が死亡しますと何から手をつけてよいのかわからないことが多いものです。とりあえずは関係筋への連絡と葬式の準備・手配から始めることになりますが、まずは住所地の市区町村役場に「死亡届」を提出し、「火葬、埋葬の許可証」をとって通夜、葬儀など進めて行きます。

葬儀にかかった費用は、領収書などを保管しておいてください。告別式、お通夜、火葬、納骨までにかかった費用のほとんどは葬式費用として相続財産から控除することができます。その後の香典返しや法事の費用は控除することができませんので、ご承知おきください。また、預金口座の閉鎖や各種公共料金の名義変更、クレジット会社、保険会社への連絡もしておきます。

葬儀が終了して、少し落ち着いたら、年金、葬祭費、医療費、介護保険の手続きもありますので、そのことを忘れないでください。その場合、社会保険労務士に相談することをお勧め致します。

その上で、相続するために一番必要な被相続人の財産を調べる必要があります。
場合によっては相続人が被相続人の遺産をあまり把握していないことがあります。
被相続人が使っていた机や金庫など家財の中を調べて、「遺言」があるかどうか、預貯金の通帳、有価証券や不動産の権利証、金融機関から送られた郵便物などの有無、被相続人に借金など債務があったか否かも調べます。

被相続人が会社などに勤務していた場合は、会社から死亡退職金、社内預金、職場でかけていた生命保険金、会社からの貸付金の有無などを聞く必要があります。

その上で、「財産目録」を作成することになります。これは遺産分割協議や相続税の申告をするための基になります。

また、被相続人に所得があった場合は、相続人全員が署名捺印して相続人が亡くなったことを知った日から4か月以内に税務署に対して「準確定申告」をする必要があります。ここで支払った所得税も相続財産から控除できます。

なお、債務が多い場合は、被相続人が亡くなったことを知った日から3か月以内に相続放棄を「家庭裁判所」に申し立てる方法があります。

ときに、「自筆の遺言」が出てきたら、家庭裁判所に行って、「検認」というそれが真正な遺言であることを承認してもらう手続きが必要です。

したがって、遺言は誰であっても勝手に開封することはできません。開封すると5万円以下の過料に処せられることになります。

検認のためには、遺言書のほかに相続人全員の戸籍謄本などを持参することになりますが、必要書類については、事前に家庭裁判所にお問い合わせください。

「公正証書遺言」の場合は、公証人が介在していますので、検認の必要がありません。被相続人が公正証書遺言を作られている場合は、通常は被相続人がその謄本を保管していたと思いますが、見つからなければ、被相続人の住所地の「公証役場」に照会し、謄本を発行してもらいます。なお、公正証書遺言の有無については、全国どこの公証役場からでも検索システムで照会ができるようになっています。

一方で、相続人を確定しなければなりません。通常は、相続人がわかっている場合が多いのですが、中には、被相続人には家族も知らない子供がいたという場合があります。

そこで、場合によっては被相続人の戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍を全部、市区町村から入手して、相続人を確定する必要があります。

これらは、遺産分割協議をする場合や不動産、預貯金などの「名義書換」の際にも必要になります。

相続人が確定し、財産目録もできたら相続人全員で「遺産分割協議」を行います。遺言がある場合は、それに従って話し合いをすることになります。

相続財産に分割しにくい財産があった場合や遺言が触れていない事項などがあったら、相続人全員で話し合って調整することになります。協議が何かと揉めて進まない場合は、弁護士、司法書士、行政書士などの専門家に方策について相談してください。

それぞれの相続財産の帰属が決定したら、「遺産分割協議書」を作成し、不動産や預貯金などの名義書換をします。また、被相続人が亡くなったことを知った日から10か月以内に「相続税の申告」を行ってください。

世の中には相続税がかからない相続人が多いかと存じますが、相続税の申告に関しては、税理士にご相談ください。

相続が発生した場合の手順については、複雑なケースが多々ございますので、手抜かりなく粛々と進めて頂きたく存じます。

社会保険労務士、行政書士
小柴 正晴
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