税金・保険コラム

2008.06.05

遺言・相続(9)「相続税」について

皆さん、こんにちは! 皆さんの生活の上で相続問題は大切な事柄です。 このコラムの遺言・相続に関する記述では、引続き必須の基本知識を中心に取り上げて参ります。この遺言・相続のシリーズを進めるに当たりましては、どうしても相続税についてふれなければなりません。
相続税は皆様の相続財産の内容、相続人の数などさまざまなパターンがございます。皆様個別のケースについては税の専門家である税理士さん等にご相談ください。
今回は、相続税について知っておくべき一般的な知識についてご紹介させて頂くことにとどめたいと存じます。

1. 相続税のしくみ

相続税のしくみですが、簡単に記述致しますと、以下のような算式になります。

(被相続人死亡時の財産+みなし相続財産+相続発生以前3年以内に故人から贈与された財産の額-故人の債務-葬儀費用)-基礎控除(後述)=課税遺産総額

課税遺産総額×法定相続分×税率-各種控除額=各人の納付相続税額

上記のうち、「みなし相続財産」は、故人の死亡と関連して発生する生命保険や共済などの死亡保険金、死亡退職金、功労金など相続財産とみなされるものをいいます。

2. 相続税には「基礎控除」があります。

前述のように被相続人から遺産を相続すると相続人には当然、相続税がかかってきますが、必ずしもすべての相続人に相続税がかかるわけではありません。相続税には、まず相続財産の総額に対して「5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)」の「基礎控除」があります。
たとえば、法定相続人が4人であれば、「5,000万円+(1,000万円×4人)」=9,000万円の基礎控除になり、課税対象になる相続財産の総額からこの9,000万円を控除できます。つまり、相続額が9,000万円を超えなければ課税されないということなります。かなりの金額が控除できるわけです。従いまして、相続税がかかる人は、世の中で財産を相続する人全体の5%程度の数といわれております。

3. 被相続人の夫あるいは妻の税額軽減措置

相続税には「配偶者控除」というものもございます。配偶者が相続した割合が、法定相続分以下(2分の1以下)であれば、金額にかかわらず、課税額はゼロになります。
また、配偶者が取得した財産が法定相続分を超えていても、その額が1億6千万円以下の場合も課税されません。
夫婦の財産は二人で築き上げて来たものという考え方と後に残された夫婦の一方の老後の生活を保障することが税制面で配慮されているわけです。
ただし、二次相続(残された配偶者が亡くなった後の子への相続)という問題もあります。

4. さまざまな税額控除

税金については、その他の控除もいくつかあります。まず、相続開始前3年以内に支払った贈与税を相続税から控除してもらえる「贈与税額控除」があります。
さらに、相続人の中に未成年者がいる場合は、その未成年者が20歳になるまでの年数×6万円が税額から控除される「未成年者控除」があります。
障害者がいらっしゃる場合は、その方が70歳になるまでの年数×6万円、特別障害者の場合は、同じく×12万円の「障害者控除」があります。
また、夫婦の一方が亡くなり、相続人が相続税を支払って、また10年以内に片一方がなくなった場合は、短期間に相続人が2度相続税を払うことになりますので、相次相続控除(そうじそうぞくこうじょ)という軽減措置もあります。
なお、外国で相続税を支払った場合、日本の税制に見合う分を国内の相続税の額から控除する「外国税額控除」という制度もあります。

5. 「相続時精算課税制度」について

日本では、贈与税は税率が高いので、人々は、財産を生前贈与しないで相続の発生まで持ち越すという傾向があります。そうすると年取った人の財産がいつまでも若い世代に移転せず、経済の活性化に繋がらないということで、平成15年に導入されたのが「相続時精算課税制度」です。
これは65歳以上の親から20歳以上の息子や娘に財産を生前贈与した場合、2,500万円までは非課税にし、2,500万円を超えた分には一律20%の贈与税にするという制度です。相続財産の額にもよりますが、贈与税は税率が最高50%ですので、財産の多い人には節税効果は大きいと存じます。ただ、相続財産がかからないわけではなく、後の相続の際に精算されて課税されることになります。これが名前の由来です。
しかし、相続時の財産評価額は贈与時点の評価額になりますので、値上がりのする土地や株式などを持っている人は値上がり前の早い段階で贈与しますので、節税になる場合が多いといえます。後で精算しても基礎控除など各種の控除をした結果、相続税が課税されないケースでは、この「相続時精算課税制度」を利用すると節税効果が大きいかもしれません。
税金の制度は複雑で、人により千差万別です。財産の評価額や課税対象となるもの、ならないものも決められております。相続人の構成、財産相続の種類などさまざまなケースがありますので、税理士さん等専門家に相談されるなど、時間をかけた相続対策が必要です。

社会保険労務士、行政書士
小柴 正晴
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