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旅・レジャー

2010.05.13

触れて、観る。芸術と遊ぶ"美術館"の旅

「感じる」を楽しむ美術館へ

「感じる」を楽しむ美術館へ開国まもない明治27年(1894年)、東京・丸の内に初めてのオフィスビルとして建設された「三菱一号館」が、2010年4月、「三菱一号館美術館」としてオープンしました。英国人建築家ジョサイア・コンドルの手によって生み出されたこの洋風建築は、人々に新たな時代の到来を感じさせる存在として、華々しい注目を浴びましたが、昭和43年(1968年)には老朽化のために一度解体されています。そのような建物が、約100年もの時を経て、何故いまこの時代によみがえったのでしょうか。それは、近年めざましいほどの興隆を見せる"アート・ブーム"の存在と、決して無縁ではないでしょう。
一昔前、日本は世界に比べて芸術の理解度が低いなどと言われたこともありましたが、ここ数年は、都心のみならず、地方にも多くのアート空間が設けられるようになってきています。そして、その動きと呼応するように、美術館やギャラリーを旅の目的地に入れ、旅行と共にアートを楽しむ人が増えつつあります。

「芸術」というと敷居が高いと感じる方も多いかもしれません。ですが、現在のアートは、とても広く開かれた世界です。美術館やギャラリーは、日常生活の中でふらりと立ち寄るだけでも、心に響くものがあります。さらに普段の生活から離れ、心身ともに開放される旅先で触れるアートの世界は、より味わい深いのではないでしょうか。
難しい解説を読み、頭で理解するだけがアートの楽しみ方ではありません。旅の途中、素直な心のままにアートと触れ合ってみてはいかがでしょうか。

東京や京都など、1つの都市内に美術館や博物館、ギャラリーの多い街では、さまざまな展覧会を同時に行っていることも多く、日本や世界の「本物の美」をたっぷり堪能するチャンスともいえます。旅の途中で、2~3の美術館を巡るような贅沢な計画も簡単に実現可能です。

全身で芸術と触れ合おう 郊外の美術館へ

たくさんの展示が入れ替わり、いつ訪れても目新しい展示が楽しめるのが都市型美術館の特長とするならば、常設されているアートを空間と共に楽しめるのが、郊外型の美術館の特長です。
魅力的な常設展示のみならず、美術館の建物そのもの、そしてその周囲の空気さえも含めて作品といえるような、ダイナミックなアート施設も少なくありません。体全体で思いきりアートに触れる。そんな体験をしてみたいという人は、次にご紹介する美術館がおすすめです。追って説明していきましょう。

  • 金沢21世紀美術館(石川県)
    金沢21世紀美術館(石川県)石川県金沢市の中心地、広坂にある現代美術を収蔵した美術館。ガラスで覆われた円形の建物は、世界的に著名な建築家の妹島和代氏と、西沢立衛氏の設計です。この形状は「開かれた美術館」というコンセプトを具現化したもので、出入り口は全部で4か所あります。アートに親しみやすいよう、無料入場できる範囲が広いのも特長。プールの中に入って、水中から地上を見上げるような不思議な体感ができる、レアンドロ・エルリッヒ作の《スイミング・プール》などが人気です。
  • 地中美術館(香川県)
    地中美術館(香川県)瀬戸内海の離島・直島(香川県直島町)にある私立美術館。クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの3作家の作品のみを展示しています。その名の通り、建物は全てが地下にある状態で、地上には幾何学形の開口部がわずかにのぞくのみ。自然光を採り入れているため、訪れる時間によって作品の見え方が変化します。印象的なこの設計は、日本を代表する建築家、安藤忠雄氏によるものです。作品を体験するための美しい環境という、施設全体が巨大な芸術作品のような存在感を持っています。
  • 札幌芸術の森野外美術館(北海道)
    札幌芸術の森野外美術館(北海道)札幌市南区、都市公園内にある野外美術館で、起伏に富んだ緑豊かな敷地は7.5ヘクタールという広大さです。敷地の所々に64作家・73点の彫刻が展示されており、散策とともに作品を見つけて楽しめるのが特長です。作品の多くは、作家がこの地を実際に訪れ、地形や周囲の状況、札幌の気候などを感じた上で制作されたもの。四季折々に異なった表情を見せる美しい空や森にかこまれながら、作品との出会いを楽しめる野外美術館です。

一度は訪れてみたい、魅力ある美術館の数々。晴天が続く初夏に、心地よいアート空間を求めて「美に触れる」旅へと出かけてみてはいかがでしょうか。

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