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旅・レジャー

2009.09.10

美しき海、そして緑あふれる島々。国立公園・小笠原諸島へ(東京都)

偉大なる自然に囲まれた、憧れの楽園へ

国立公園・小笠原諸島へ

日本の南海に位置した大小30余の島々からなる小笠原諸島。亜熱帯に属し、世界でも有数といわれる透明度の高い海に囲まれたこの島々は、大規模な開発が行われていないため、今も手付かずの自然がそこかしこに残っています。
本土とは離れた環境で独自の進化を遂げた動植物が多いことから"東洋のガラパゴス"と称されるこの美しい島々の歴史は、16世紀ごろ、松本の城主である小笠原長時(ながとき)の孫、小笠原貞頼(さだより)が発見したことから始まると伝えられています。

現在では、その雄大な自然を楽しめる観光や、パッションフルーツ・マンゴーの栽培などの農業も行われ、暖かな気候と美しい海が守る土地となっていますが、そののびやかな雰囲気とは裏腹に、小笠原は複雑な歴史も抱えています。
江戸時代には「無人島(ぶにんじま)」とも呼ばれ、19世紀には欧米の捕鯨船が立ち寄る休息の島にもなりました。また、一時はイギリスが領有を宣言するなどのエピソードもあります。
大正~昭和初期にかけては、暖かな気候を生かした果樹や野菜の栽培や漁業が栄え、人口も七千人を超えるほどの最盛期を迎えていましたが、昭和19年、第二次世界大戦の影響で島民のほとんどは内地に強制疎開。島は敗戦後に米軍占領下に置かれ、長い間、島民はふるさとに帰ることができませんでした。
しかし、1968年(昭和43)6月26日、領土はようやくアメリカ合衆国軍から返還され、島民の強い願いであった帰郷がついに叶いました。これと同時に、小笠原支庁の全村は合併して東京都小笠原村となり、島に戻った人々は、新しい村づくりを進め、活気を取り戻してきたのです。
その歴史は、波が絶え間なく寄せるように、決して平坦ではありませんでした。ですが島は、さまざまなことを全て静かに受け入れ、そして今、かつてと変わらぬ穏やかな空気を惜しみなく与え続けてくれています。

自然を考え、自然を感じる。エコツアーを小笠原で

手付かずの自然が残る小笠原で、最近注目されているのが、地域の環境や生活や文化を破壊せずに自然や文化に触れ、それらを学ぶことを目的に行う旅行"エコツアー"です。
イルカやクジラを見に出かけたり、森を散策したり、そこで珍しい鳥の鳴き声に耳をすませたり...「そのままの自然」の中に身を置き、ゆっくりと深呼吸をすると、体も心も透き通るような、そんな感覚にとらわれます。

国立公園・小笠原諸島へ

例えば、透き通る海でダイビングをすれば、クジラやイルカ、ウミガメとの出会いがあるかもしれません。緑の濃い森を歩けば、夜に不思議な光を放つグリーンペペ(ヤコウタケ)やオガサワラオオコウモリと出会うこともあるでしょう。島の動植物たちと出会えるのは、自然と、小笠原の人々が共生しているから。「自然と共に生きている」という、当たり前で、しかし忘れてしまいやすいことを学ぶ、大切な時間がそこにはあります。

空港のない小笠原への交通手段は、船が主な方法になります。東京・竹芝桟橋から出航する定期船「おがさわら丸」は、所要時間は25時間30分ほど。午前10時に出航すると、翌日の午前11時半に父島に到着します。一度出港してしまえば、あとは船と共に、ゆっくりと波に揺られるだけ。日常を忘れ、見渡す限りの海を堪能しながら、豊かな自然が待つ小笠原諸島へ訪れてみる―そんな旅はいかがでしょうか。

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