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旅・レジャー

2010.04.08

産業の遺した巨大地下空間「大谷(おおや)資料館」(栃木県)

2万平方メートルの巨大地下空間 大谷の採掘場跡

2万平方メートルの巨大地下空間 大谷の採掘場跡圧倒的な存在感を放つ石柱がそこかしこに並び、訪れる人をまるで古代遺跡に迷い込んだような気分にさせる巨大な地下空間。一体誰が、何のために...?と思わずにはいられない不思議な場所ですが、実はその正体は、地元で栄えた石材の採掘場跡。栃木県にある大谷採掘場跡、大谷資料館です。

深さ約30m、広さ2万㎡にも及ぶこの広大な地下空間は、大正8年から昭和61年までの約70年間をかけて、大谷石(おおやいし)と呼ばれる石材が切り出されたことにより生まれたものです。採掘が終了した後は、戦争中の秘密工場として、また戦後は政府米の貯蔵庫として利用されてきました。
坑内の年間平均温度は8度と低め。シンと冷えた高い石壁に囲まれながら歩くと、まるでピラミッドの内部のような光景が広がります。ほの暗い視界、ひんやりとした空気、巨大な石壁がライトアップされてそびえ立つ静謐な空間...そこに漂う芸術的な雰囲気は、好奇心や冒険心をそそるスポットとしても人気に。現在はコンサートや美術展、演劇場などといったイベントスペースとして活用されています。

静謐(せいひつ)な採掘場の在りし姿

静謐(せいひつ)な採掘場の在りし姿古くは6世紀後半の古墳建造にも使われたという「大谷石」。この大谷石は、今から2000万年も前、まだ日本列島の大半が海の中にあったころに、流紋岩質火山の爆発により噴出した火山灰質が堆積して凝固し出来たものと考えられています。
大谷石は重量が軽く、耐火性に優れ、他の石材に比べて柔らかい印象があるとして、石材として重宝されてきました。

静謐(せいひつ)な採掘場の在りし姿採掘の初期は、当然機械は発達しておらず、石を切り出す作業はツルハシと呼ばれる道具を使っての手掘りが行われていました。昭和27年頃には機械化が本格的に進められるようになり、昭和32年にはオートメーション採掘第一号機が完成。以後、長きに渡って採掘が続けられ、今の巨大空間が生まれたのです。
一般の人々の目にはなかなか触れる機会がなく、「未知なる空間」とも呼ばれたこの巨大地下空間ですが、いまではイベントでの使用はもちろん、一般用の見学コースも用意されており、厳かな雰囲気が漂う教会も設置されています。

大谷資料館の住所は、栃木県宇都宮市大谷町909。公共の交通機関を利用の場合は、JR宇都宮駅の西口バスターミナル、関東バス6番乗場から「大谷・立岩行き」に乗車し、「大谷資料館入り口」を下車して徒歩7分ほどで到着します。
今年の春は、雰囲気たっぷりの採掘場跡で、ダイナミックな産業遺跡の魅力を感じてみてはいかがでしょうか。

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