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旅・レジャー

2009.02.12

冬の青森 人々を幽玄の世界へといざなう、伝統の祭

本州の北端・青森へ 素直な笑顔になれるひとときを求めて

宿坊

四季がある日本だからこそ、冬は「寒い」もの。それならば、家でただじっと春を待つより、冬の北の地でしか味わえない、とっておきの体験をしに出かけましょう。
厳しい寒さも逆境とせず、前向きに楽しむ。そんな遊び心と余裕を兼ね備えた大人におすすめのスポットを、今回はご紹介します。

冬に魅力を増す都市と言えば、「青森・弘前(ひろさき)」。弘前は、約400年の歴史を持つ城下町です。江戸時代に弘前藩の藩祖・津軽為信がこの地に築城し、繁栄してきました。その後も大きな戦災に遭うことなく、江戸から明治、大正、そして近現代の建物が同時に存在しているため、角を曲がる度に、違った街の顔を見ることができます。
しんと冷たい雪景色の中で、明治時代の洋館などが凛とたたずむ様などは、この時期ならではの風情。街歩きだけでも、静かな冬の空気をじっくりと味わえるでしょう。

宿坊

さて、街歩きでお腹を空かせたら、体の中から温まる弘前名物を楽しみましょう。弘前と言えばりんごが有名ですが、細かく刻んだ大根や人参、ごぼうなどを煮込んで赤味噌で味付けする「けの汁」や、魚のアラをじっくり煮込んだ「じゃっぱ汁」、生魚を漬けて保存食にした「身欠鰊(みがきにしん)の飯ずし(いいずし)」など、長く厳しい冬を暮らすための知恵が詰まった郷土料理を味わうのも、また旅の醍醐味です。

宿坊

お土産には、丹念に職人が仕上げた美しい「津軽塗」、りんごの木灰を釉薬(ゆうやく)にした素朴な味わいの「津軽焼」、ブナ材の美しい質感を存分に生かし、インテリア製品として人気の「ブナコ」など、弘前ならではの工芸品がおすすめです。手のひらにしっくりと馴染む、どこか優しい自然の風合い。ひとつずつ手で確かめて、自分の気に入る一品を見つけましょう。
しかし、何よりも持ち帰りたいのは、長い歴史を誇る弘前城とそのお堀が、ライトアップされてひときわ美しく輝く景色の、冬だけの思い出。桜の名所としても知られる弘前城ですが、雪に囲まれ、ピンと張りつめた空気の中にそびえ立つ姿は、また格別です。

"祭"に彩られた、心ときめく雪景色

宿坊

東北でも特に人気を集める、みちのく五大雪まつりのひとつ、「弘前城雪燈籠まつり」。昭和52年(1977)から始まった「弘前城雪燈籠まつり」は、厳冬の夜、雪化粧した天守閣と老松がライトアップされ、まるで幽玄の世界に迷い込んだような、幻想的な風景を私たちに見せてくれます。まっさらな雪に照り返す光が淡く輝いている様は、時が経つのも忘れてその場に佇んでしまうほど。
本丸から岩木山(別名:津軽富士)に向かって望む蓮池の周りには、ローソクを灯したミニカマクラ約300基が並んで、暖かい光を魅せてくれます。メイン会場では、歴史的建造物などをかたどった大雪像や、大きな滑り台が作られるなど、極寒の北国の自然の産物・雪を楽しむための多くのイベントも用意。冬を大いに利用し、大いに感じ、大いに味わうこの祭は、ぜひ楽しんでいただきたい、「冬の醍醐味」です。

祭の期間が過ぎても、弘前には国指定重要文化財の「最勝院五重塔」や「弘前八幡宮」、「熊野奥照神社」、「商家 石場家」など、数多くの見どころがあります。冷たく清い空気を胸一杯に吸い込みながら、ぶらり闊歩、古き良き日本の侘び寂びをしみじみ感じ入る、静かな冬の旅が楽しみましょう。

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