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趣味・教養

切手~小さな四角の世界~

2010.08.11

「さようなら余部(あまるべ)鉄橋! 100年の歴史に終止符!」鉄道ファンの熱い思いにこたえて、フレーム切手が登場!

兵庫県美方郡香美町にある余部鉄橋。全長310.7m、橋脚の高さは41.5mと、空に向かってそびえ立つような姿が美しい赤い鉄橋です。その余部鉄橋が、開通100周年を目前にして、2010年8月、新しくコンクリート橋へと架け替えられることになりました。多くの鉄道ファンが解体を惜しむ声に応えて、余部鉄橋と山陰本線の風景を収めたフレーム切手が登場します。

徒歩で鉄橋を渡る日々...村人待望の列車開通

余部鉄橋(正式名:余部橋りょう)は、1912年(明治45年)に完成。トレッスル(橋脚)式と呼ばれる鋼材をやぐら状に組み上げた橋脚が特徴です。山陰本線の鎧(よろい)駅と餘部(あまるべ)駅の間に架かる橋ですが、開通当初、山陰本線にまだ餘部駅はなく、通勤・通学などで鉄道を利用する人々は、列車の合間を縫って地上40mの余部鉄橋を徒歩で渡り、約1.8km離れた隣の鎧駅まで線路を歩いたということです。その不便な生活は昭和30年代まで続きましたが、住民が当時の国鉄に駅の設置を強く働きかけた結果、昭和34年になりようやく餘部駅が誕生。このときには余部の人々総出で海から石を運び、駅までの道やホームを作りあげたとか。待望の一番列車が到着した日には、村をあげて大歓迎をしたそうです。

多くの人に支えられて今日の景観を維持

しかし、冬場には吹雪や強い季節風の吹く厳しい気候や日本海の潮風が原因となり、鉄橋は常に塩害による腐食との戦いでした。1917年(大正6年)から1963 年(昭和38年)までは、「繕いケレン」と呼ばれる鉄橋守が常駐して頻繁に保守を繰り返していたほど、日々の維持管理は大切な業務だったとか。昭和32年(1957年)から昭和51年(1976年)まで3次にわたる修繕長期計画で鉄橋全体が新しく生まれ変わりましたが、橋げたや支柱など重要な部材は明治時代の建設時のまま。今日まで利用されています。

当時の技術の粋を集めて架けられた余部鉄橋は、トレッスル式鉄橋では日本一の規模を誇り、そのデザインもまったく古さを感じさせません。周辺住民の重要な足であるとともに、二つの山をまたぐようにまっすぐ伸びた朱色の鉄橋と、山陰の自然が織りなす景観は、鉄道ファンのみならず、観光客にも大変人気があり、これまでカメラを手に多くの人々が余部を訪れました。

余部鉄橋に「ありがとう」そして「さよなら」

厳しい風速規制により、列車の運休や遅延がたびたび発生していた余部鉄橋。2007年にコンクリート製の新余部橋の建設工事が始まり、このたび完成をみたことから、鉄橋は餘部駅隣接の展望台「空の駅」として保存される一部を除いて、撤去となります。今回のフレーム切手では、この鉄橋の凛とした姿はもちろん、かつて山陰本線で活躍し、すでにその姿を見ることができなくなった列車たちの雄姿もたっぷりお楽しみいただけます。これはまさに、美しき余部鉄橋の情景を後世に伝える"メモリアル切手"です。

山の緑と日本海の碧、春は菜の花畑、夏は漁り火、秋には揺れるすすき、冬には白銀の世界を疾走する列車...開通からの長い歴史のなか、鉄橋は季節や時間、場所によってさまざまな表情で私たちを楽しませてくれました。その姿は、いつまでもファンに記憶されることでしょう。

特選鉄道紀行シリーズ第1弾 さようなら余部鉄橋~山陰本線~ 特選鉄道紀行シリーズ第1弾 さようなら余部鉄橋~山陰本線~

特選鉄道紀行シリーズ第1弾 さようなら余部鉄橋~山陰本線~
※各画像をクリックすると拡大できます。

  • 切手名称:特選鉄道紀行シリーズ第1弾 さようなら余部鉄橋~山陰本線~
  • 発売元:株式会社郵趣サービス社
  • 発行日:2010年7月10日
  • 販売価格:2,500円(税込)
  • 切手額面:50円切手が10枚(シールタイプ)
  • 切手シートサイズ:ヨコ182×タテ257ミリ
  • 特製ホルダーサイズ:ヨコ205×タテ275ミリ
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※ご案内の「さようなら余部鉄橋~山陰本線~」フレーム切手は郵便局では販売しておりません。
写真提供:田中秀樹 JR西日本承認済

協力:株式会社郵趣サービス社

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