趣味・教養

2010.07.14
「ハリウッドの伝説的人物シリーズ」は、ハリウッドにゆかりの深い人物を毎年一人取り上げて図案化した、アメリカ郵政公社から発行されている切手シリーズです。1995年6月1日発行の「マリリン・モンロー」から始まったこのシリーズも、今年で第16次。今回は5月12日に発行された「キャサリン・ヘップバーン」の切手をご紹介します。アメリカを代表する大女優の功績を振り返りながら、新作切手をご覧いただくことにしましょう。
「キャサリン・ヘップバーン(本名:キャサリン・ホートン・ヘップバーン)」(1907.5.12~2003.6.29)は、「知的で鋭角的な女優」と呼ばれ、世界中の映画ファンに愛され、生涯を通じて第一級のスターであり続けました。
著名な外科医の家庭に6人兄妹の2番目として生れた彼女は、12歳でアマチュア劇団の舞台を経験。女子大では心理学を専攻しながら演劇も続け、卒業後エドウィン・ノッフの主宰する劇団に参加して、プロ・デビューを果たします。その後1932年に『愛の嗚咽』で華々しく映画デビューしたヘップバーンは、出演3作品目『勝利の朝』での卓抜した演技力が絶賛され、25歳にしてアカデミー主演女優賞を初受賞しました。
そして1940年、ヘップバーンを主人公に想定して友人のフィリップ・バリーが書いた戯曲『フィラデルフィア物語』の主演がブロードウェイで大絶賛を浴び、続く映画化により、ハリウッド・トップ女優の地位を不動のものとするのです。
そんな彼女が、人生最良のパートナーを得たのは、1942年の『女性No.1』に出演した時。当時としては170cmと大柄であったヘップバーンは、ときとして相手役の俳優の方が背が低いこともあり、みんなが尻込みしていたそう。しかしこの作品で相手役となったスペンサー・トレイシーは、自身は165cmながらも、ヘップバーンを特別扱いすることも、委縮することもなく堂々と渡り合い、二人の関係が一気に深まったのだそうです。
それからヘップバーンとトレイシーは計9本で共演し、公私ともになくてはならない存在として支えあいましたが、すでに家庭のあったスペンサーが1967年に亡くなった際、彼女が看取ったにも関わらず、本妻の立場を考えて葬儀には参列しなかったことも、当時は大変な話題になりました。
そのトレイシーの遺作となった1968年の『招かれざる客』で2度目、続いて『冬のライオン』で3度目、1981年の名作『黄昏』で4度目のオスカーを獲得したヘップバーン。この記録は、アカデミー賞が始まって以来現在まで、最多受賞となっています。アカデミー主演女優賞ノミネート回数も12回と、いかにハリウッドでヘップバーンが重要な活躍をしていたかお分かりいただけるでしょう。
今回デザインされた切手の肖像は、その『女性No.1』の宣伝用の写真で、シート地は86歳の頃の写真が採用されています。自然体でしなやかな生き方を貫いたヘップバーン。外見の印象も変わらず、美しい年齢の重ね方の見本とされた彼女そのもののような切手シートは、ご自身のコレクションのみならず、映画ファンのお友だちや、尊敬する年長者の方へのプレゼントとしても、喜ばれる逸品ではないでしょうか。
協力:株式会社郵趣サービス社
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