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趣味・教養

切手~小さな四角の世界~

2009.07.22

仏像切手

今、仏像が熱い!!

今年3月から6月にかけて東京・上野の国立博物館で開催されていた「国宝 阿修羅展」。この入場者は会期で94万人に達し、興福寺阿修羅像に魅せられた人は「アシュラー」と呼ばれ、仏像好きの女性が「仏像ガール」を名乗るなど、これまでの「仏像好き」というイメージを一新するほどの大ブームが広まってきています。
そこで今回の「アートな切手たち」では、日本各地の仏像をデザインした切手をご紹介します。さまざまな時代に作られた個性ある仏像の数々と、その魅力をごらんください。

元はピカピカの金色!?「広隆寺弥勒菩薩(こうりゅうじみろくぼさつ)」

映画撮影で有名な、京都市右京区太秦。ここに、聖徳太子が建立に関わったとされる七つのお寺のひとつ、広隆寺があります。現在の本尊は薬師如来ですが、建立当初の本尊であったといわれるのが、霊宝殿に安置される高さ124cmの木造弥勒菩薩半跏像(別名:宝冠弥勒/ほうかんみろく)です。片足をもう片方のひざに乗せて思索にふける姿のことを半跏思惟(はんかしゆい)といい、右手を軽く頬に当て現世の人々をどのように救おうか思案するポーズは、ほか多くの弥勒菩薩に見られるそうです。
この優雅な姿かたちに加え、口元にたたえたかすかな笑みから、海外でも「アルカイック・スマイル」としてよく知られている広隆寺弥勒菩薩。今でこそ木造の落ち着きある風情ですが、造られた当初は全身を金箔や乾漆で覆われていたのだとか。
造像された当時の姿を想像すると、現代とはまた違った印象で眺めることができそうです。

第1次国宝シリーズ第1集 広隆寺弥勒菩薩
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  • 切手名称:第1次国宝シリーズ第1集 広隆寺弥勒菩薩
  • 商品番号:120485
  • 発行日:1967年11月1日
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"美しき魂"と称えられる「百済観音(くだらかんのん)」

広隆寺と同じく聖徳太子建立七大寺のひとつである、奈良県生駒郡斑鳩町の法隆寺(別名:斑鳩寺)には、国宝の百済観音が安置されています。
実はこの像、明治時代まで寺社関係者の間では観音菩薩ではなく、虚空蔵菩薩と呼ばれていました。これは、虚空蔵菩薩が聖徳太子の本来の姿であるという信仰に基づいたものでしたが、明治時代に寺内の蔵よりこの仏像の宝冠が発見され、そこには観音菩薩のしるしともいえる化仏(けぶつ)が描かれていたことで、観音菩薩であるとの説が決定付けられたということです。
しかし、そもそもの百済観音という名称も、記録としての初出は大正6年発行の「法隆寺大鏡」であるともされ、観音像が重ねた長い歴史と相反するように、その名称は近世、さまざまな人の思惑が重なってつけられたことが分かります。
ですが、その姿から漂う清楚な美しさは、「奇妙に神秘的な清浄な感じ」(和辻哲郎「古寺巡礼」)、「浅春の清楚」(井上政次「大和古寺」)、「美しき魂」(矢代幸雄「歎美抄」)、「夢のような情緒、柔らかな空想、温和な真摯さ」(カール・ヴィット「日本仏教彫刻」)など、あらゆる表現をもって称えられ、今も人々を魅了し続けることに変わりはありません。

第1次国宝シリーズ第1集 法隆寺百済観音
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  • 切手名称:第1次国宝シリーズ第1集 法隆寺百済観音
  • 商品番号:120486
  • 発行日:1967年11月1日
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心の葛藤を背負った「興福寺阿修羅(こうふくじあしゅら)」

「阿修羅像」と聞いてほとんどの方が思い浮かべるのが、奈良県奈良市にある興福寺の阿修羅像ではないでしょうか。特に、今年2009年は興福寺建立1300年の記念年にあたり、3月~6月まで開催された東京での「国宝 阿修羅展」には、首都圏のみならず全国各地より多くのファンが駆けつけました。そして今月から9月まで、「国宝 阿修羅展」は九州国立博物館へ会場を移し、この夏さらにホットな話題を提供してくれそうです。
三面六臂(三つの顔と六つの腕を持ち、一人で何人分もの働きをする)で、角度によってさまざまな表情の違いを見せる阿修羅像は、仏の中でも元はインドで古くから信じられていた神々を集めた「八部衆」というグループに属しています。かつては「太陽神」「火の神」とも称せられ、その名のとおり戦闘神であり帝釈天と戦った悪の神という説が有名です。しかし一方、自分の家族に対して先に悪事を働いた帝釈天に戦いを挑み、戦いが終わっても赦す心を見失ってしまった哀れさを持つ存在であるともいわれています。
時代を超えて、私たちの心を揺さぶる阿修羅像。端正な顔かたちや、しなやかな肢体の美しさだけでなく、だれの心にもある物事への「執着」から逃れられない葛藤も、その魅力の要因になっているのかもしれません。

第1次国宝シリーズ第2集 興福寺阿修羅
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  • 切手名称:第1次国宝シリーズ第2集 興福寺阿修羅
  • 商品番号:120488
  • 発行日:1968年2月1日
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無垢な魅力が人気「東大寺月光仏(とうだいじがっこうぶつ)」

「奈良の大仏」で有名な東大寺には、大仏様のほかにも数々の国宝・重要文化財が存在しています。境内若草山の山ろくにある法華堂(別名:三月堂)にも、本尊・不空羂索観音像(ふくうけんじゃくかんのんぞう)の両脇を守るように立つ二体の菩薩が鎮座。その向かって左側に位置するのが、日光月光菩薩のうち、月光仏と呼ばれる塑像です。
月光菩薩像は日光菩薩像に比べて女性的な顔立ちといわれ、静かに合掌する手とともに、天平期の児童のあどけない様相を現代に伝える貴重な風俗資料としても貴重です。しかしその製作経緯には不明な点が多く、実は菩薩ではなく「梵天・帝釈天」だったという説もあり、いまだに本当の像名も分かっていません。
現在、像の表面はほとんど白色になっていますが、当初は華やかな天平文化を反映したような、カラフルな彩色を施されていたそうです。今では当時をしのぶ色の名残こそありませんが、白装束で一心に祈り続ける高潔な姿は、大仏(盧舎那仏/るしゃなぶつ)や金剛力士像ほか、力強さで惹きつける仏像の並ぶ東大寺にあって、拝観者の気持ちをその清々しさでとらえて離しません。

第1次国宝シリーズ第2集 東大寺月光仏
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  • 切手名称:第1次国宝シリーズ第2集 東大寺月光仏
  • 商品番号:120489
  • 発行日:1968年2月1日
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年に一日だけ拝観できる「執金剛神立像(しゅこんごうじんりゅうぞう)」

月光仏の項でも述べたように、こちらは東大寺でも一二を争う力強さで、圧倒的な存在感を見せる「執金剛神立像」。月光仏と同じく法華堂で、本尊の背後の厨子に鎮座する執金剛神像は、金剛杵(こんごうしょ:仏敵を追い払う武器)を執って仏法を守護する神様です。9世紀初めに著された『日本霊異記』にも、「法華堂本尊不空羂索観音立像(ふくうけんさくかんのんりゅうぞう)の背後の厨子内に北面してまつられていた」と記されていることからも、この像の持つ長い歴史が分かります。
目を剥いて口をかっと開き、今にも仏敵へ金剛杵を振り下ろそうとする躍動感に満ちた姿は、長らくの間秘仏として非公開であったため、保存状態が非常によく、古仏には珍しく全身の彩色が今に残っています。
現代でも普段は拝観することができず、年に一度、12月16日と定められた特別開扉日にのみ、その姿を見ることができます。

第2次国宝シリーズ第1集 執金剛神立像
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  • 切手名称:第2次国宝シリーズ第1集 執金剛神立像
  • 商品番号:120730
  • 発行日:1976年12月9日
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魅惑の仏像切手はまだまだたっぷり!

これまでにご紹介した仏像切手のほかにも、まだまだ人気の仏像をデザインした切手は多く発行されています。平等院の「雲中供養菩薩像」、高野山・八大童子から「制多加童子像」「恵光童子像」の二体、薬師寺「木造仲津姫命坐像」、法隆寺「銅造薬師如来坐像」など、仏像ファンにはおなじみの顔ぶれが勢ぞろいです。
その表情や装飾、たたずまいを精密に再現した切手をお手元に置いて、静謐な空気をまとう仏像の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

第2次国宝シリーズ第3集 雲中供養菩薩像
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  • 切手名称:第2次国宝シリーズ第3集 雲中供養菩薩像
  • 商品番号:120734
  • 発行日:1977年3月25日
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第2次国宝シリーズ第4集 制多伽童子像
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  • 切手名称:第2次国宝シリーズ第4集 制多伽童子像
  • 商品番号:120736
  • 発行日:1977年6月27日
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第3次国宝シリーズ第3集 恵光童子像
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  • 切手名称:第3次国宝シリーズ第3集 恵光童子像
  • 商品番号:121192
  • 発行日:1988年2月12日
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第3次国宝シリーズ第5集 木造仲津姫命坐像
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  • 切手名称:第3次国宝シリーズ第5集 木造仲津姫命坐像
  • 商品番号:121195
  • 発行日:1988年9月26日
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第3次国宝シリーズ第6集 銅造薬師如来坐像
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  • 切手名称:第3次国宝シリーズ第6集 銅造薬師如来坐像
  • 商品番号:121198
  • 発行日:1989年1月20日
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