趣味・教養

2010.02.15
ジェフ・ベックは60年代の半ばから活躍してきたベテラン・ギタリストだ。しかし近年の彼は、とてもそうしたキャリアの持ち主とは思えないほどに精力的な動きを見せている。

まず2005年以降は、3枚のライブ・アルバムを次々とリリース。このうち2枚は日本以外ではネット通販やライブ会場のみの販売だったが、2008年に発表した『ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ』は、2007年のロンドンでの演奏を収録したもので、なんとソロ名義では初めての公式のライブ盤。彼自身が最近のステージに自負を持っていることが分かる内容だった。それに加えて昨年の来日公演では、エリック・クラプトンとの共演も披露し、多くの注目を集めたばかりだ。
そして3月には7年ぶりのスタジオ・レコーディングとなる『エモーション・アンド・コモーション』がリリースされることとなっている。トレヴァー・ホーンとスティーヴ・リプソンをプロデューサーに迎えたこのアルバムは、64人編成のオーケストラとの共演やジェフ・バックリィのカバーなど、話題性のみならず、新たな領域への挑戦というにふさわしい意欲的な内容であることが伝えられている。
今回の来日公演は、この新作を携えて4月に行なわれるものだが、新作の話題以外でも、さらに注目すべきポイントがある。それは今回のツアーのドラムスは、ナラダ・マイケル・ウォルデンが担当するという点だ。ソロ・アーティストとなってからのジェフにとって、70年代はインスト中心の現在のスタイルの原点を作った重要な時期にあたる。そしてナラダ・マイケル・ウォルデンは、その時期の代表作となった1976年の傑作『ワイヤード』で、演奏だけでなく作曲でも大活躍したキーパーソンなのだ。『ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ』にも収録されている当時のナンバーを、この顔合わせの演奏で聴くことができるチャンスとあって、またしても大々的な注目を集めることは間違いない。
※4月10日(土)のJCBホールでの東京公演は、販売予定枚数を終了いたしました。