健康・美容

2008.05.01
楽しい連休の後の仕事始めは、誰でも憂うつな気分になりますよね。
この時期よく耳にするのが、"五月病"という言葉。
若者を中心に見られる単なる倦怠感のように思われがちな五月病ですが、れっきとしたストレス疾患のひとつ。誰もがかかる可能性がある心の病気なんです。
最近疲れやすい、朝起きられないというあなた。ストレスがたまって心が疲れてしまっているのかもしれません。
重症になる前に、早めにケアをしてあげましょう!
「五月病」とは、もともと4月に大学に入学した学生や初めて社会に出た新入社員に、5月の連休を過ぎたころから急激に気力を失ったり、体調が悪くなる人が多く見られることからついた名称です。五月病の正体は、環境の変化についていけず、その結果、心身に不調をきたしてしまうストレス疾患。このような症状は、新入生や新社会人だけに起こるわけではありませんし、もちろん5月にのみに限定された症状ではありません。職場の異動や転職、結婚、転居など、環境の変化によるストレスは誰でも経験すること。年齢や立場にかかわらず、どんな人でもかかる可能性があるのです。
ところでこの「五月病」という言葉、実は正式な病名ではありません。医学用語では「適応障害」と呼ばれています。
適応障害はストレス疾患のひとつですが、うつ病やパニック症候群などとは区別されています。症状の重さで言えば、ほかの心の病気のなかでは軽症に属しているといえるでしょう。しかし、人によって身体や精神面に現れる症状はさまざまで、自覚しにくく、放っておくとうつ病に移行してしまうこともあるため、侮れないのです。「ただ疲れがたまっているだけ」と思っていても、知らず知らずのうちにストレスがたまっている可能性があります。そんなときは、ゆっくり休んで自分の心と体を労わってあげてください。

適応障害の最大の特徴は、はっきりと確認できるストレス因子があって、それに反応して症状が起こるところにあります。たとえば上司との関係がストレスになり、会社に行こうとすると体調が悪くなってしまうとします。しかし、その上司が出張でいないとわかっていると、元気で出社できるのです。これに対してうつ病の場合は、ストレス因子がないところや、遊びや趣味の場でもダメ。すべてに興味や関心がなくなってしまうのが、適応障害との大きな違いです。
このように適応障害は、発症の原因となったストレスから遠ざかると良くなります。ほかの心の病気に比べ、短期間できちんと回復しやすいと言われるのもこのためです。とはいえ、ストレス因子を取り除くだけでは根本的な問題は解決しません。現代社会で生きていくうえでのさまざまなストレスを、すべて避けることはできないからです。
同じ環境にいても、ストレスを感じる人とまったく平気な人がいるのはなぜでしょう? 両者の間のいちばん大きな違いは、ものごとのとらえ方。往々にして真面目すぎる人や頑張りすぎる人は、環境に過剰に適応しようとして自分を抑え込んでしまいます。その結果、大きなストレスを感じてしまうのです。そこでおすすめしたいのが、"ほどほどの適応"。ここは譲るが、ここは譲れないという折り合いを自分の中で見つけ、自分なりにほどほどに適応するやり方を身につけましょう。
最近なんだか疲れがとれない、仕事に対してやる気がでない。そんな人は体の疲れだけでなく、心の疲れもたまっている可能性あり。まず、下のチェックリストであなたのストレス度をチェックして!
問題なし。
ストレス度は低。
十分な休養をとって心身を休めてください。
ストレス度は中。
体調不良が続くようなら、一度診察を受けて
ストレス度は高。
早めに医師の診断を受けましょう。
活動すべき時間帯に寝ていて、休むべき時間帯に仕事などをしていると、自律神経のリズムが乱れ、心身に不調をきたしてしまいます。夜はたとえ寝付けなくてもベッドで休み、朝は一定の時刻に起きるようにして、生活のリズムを整えましょう。
趣味やスポーツなどを定期的に楽しみ、ストレスがたまる前に細切れに処理するのが大切。時間がない場合は、友人と食事に行く、ゆっくりお風呂につかる、好きな音楽を聴くなど、わずかでもゆったりとした気分になれる時間をつくることが重要です。
いい加減なことができない、人の手を借りるのが苦手など、ついつい働きすぎてしまう人は要注意。ほかの人に頼める仕事は代わってもらう、その日にやらなくてもよい用事は翌日に回すなど、つい働きすぎてしまう自分にブレーキをかけて、休むようにしましょう。
規則正しい食事は、睡眠と同様に生活リズムを整える効果があります。もっと食事を楽しむためにも、家族や友人と会話を楽しみながらとるように心掛けましょう。バランス良くいろいろな食材をとることが大切ですが、イライラを解消するカルシウムを含んだ小魚やチーズ、感情をコントロールするセロトニンの生成を助けるトリプトファンを含んだ、バナナ、乳製品、ナッツ類、大豆製品、赤味の魚などは、特に意識してとるように!
気のおけない友人とのおしゃべりは、ストレスの発散やつらい状態の緩和につながります。気軽に何でも相談できる友だちをつくりましょう。職場とは別の場所に仲間をつくると、仕事のグチや悩みも話しやすいのでベスト!
適応障害になる人に多いのが、周りの期待に応えようとつい頑張ってしまう真面目なタイプ。こんな人は、どうしても他人の評価に振り回されがちです。長い人生、自分のペースでゆっくり走らなければ息切れしてしまいます。時には速度をゆるめて、ゴールをめざしましょう。
心が緊張しているときは、体も力んで凝り固まっていることが多いもの。ちょっとストレスがたまっているなと感じたら、簡単ストレッチで体をゆるめてリラックスしましょう!

私たちの感情には、ドーパミンやアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質が深く関係しています。そのなかでも、精神や感情のバランスをコントロールする役割を担っているのがセロトニン。脳内でセロトニンが不足すると、感情にブレーキがかからなかったり、抑うつ状態になりやすいことがわかっています。
セロトニン自体を、直接、補給できればよいのですが、それは残念ながら不可能。しかしセロトニンの原料となるトリプトファンを食事から摂取することで、セロトニン生成を高めることはできるのです!
トリプトファンを多く含む食材は、バナナ、乳製品、卵黄、ナッツ類、大豆製品、赤味の魚など。それ以外にも、イワシやレバーなどに含まれるビタミン B3やアボガド、青魚などに含まれるビタミンB6を十分にとることで、効率よくセロトニンが生成されます。また、発芽玄米にもセロトニン量を増加させる効果があることがわかっています(右のグラフ)。健康な体づくりのためはもちろん、ストレスに強い脳をつくるためにも、毎日の発芽玄米を習慣にしたいですね。