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食・グルメ

2010.06.14

ラーメン脇役考察 ~トッピングにまつわるエトセトラ~

トッピングの双璧「チャーシュー」と「メンマ」

トッピングの双璧「チャーシュー」と「メンマ」ラーメンの楽しみは、当然のことながら麺とスープを味わうだけにとどまりません。ラーメンの第一印象を決定づける"顔"であるトッピングの見た目と味わいは、食欲の高まり方を左右しかねない重大な要素。実際、トッピングに強いこだわりを持つ人は少なくありませんが、味の上でラーメンを食べる喜びや満足度を倍増させてくれるものといえば、やはり「チャーシュー」と「メンマ」でしょう。今回はこの2つのキング・オブ・トッピングにスポットを当ててご紹介していきます。

チャーシュー

漢字では「叉焼」と書く"チャーシュー"。本場・中国では窯であぶり焼きにした焼豚のことを指しますが、日本のラーメンでは"焼豚"ではなく"煮豚"が使われていることがほとんど。これは、しっかりと歯ごたえのある肉よりも、トロリと口当たりのよい肉のほうを好む日本人の嗜好に合わせるなどして、提供する店側が試行錯誤を重ねていった結果だと考えられています。最近では驚くほどさまざまなタイプのものが出てきていますが、主にどんな部位を使って作られているのかを、ご紹介しましょう。

チャーシューまずは、「肩ロース」。肩ロースは、脂身と赤身のバランスが大変よく、多くの店で使われている部位です。肉のガツンとした旨味とジューシーな味わいが楽しめるため、食べる側からの評判も非常に良い部位といえます。
続いて、「バラ肉」。最近流行中のとろとろ系チャーシューといえば、この部位。脂身が多いため、あっさりスープのラーメンと相性がよいとされていますが、こってりスープのラーメンに乗せられていることも多く、その人気の高さがうかがえます。
そして最後に、「モモ肉」。「外モモ」は、赤身のキメが細かく、ほどよく脂がのっています。そしてなにより、肉の臭みが少ないため、上品なチャーシューを作るのにうってつけの部位とされています。一方「内モモ」。内モモは、赤身が中心で脂身がほとんどないため、少々パサつきやすい部位です。ただ、その分こってりしたスープに向いている部位といえるでしょう。比較的安価なため、ローコストな店でよく使われているようです。

完成まで数時間、場合によっては数日間をかけて作ることもあるチャーシューは、それぞれの店の信念が詰まっているといっても過言ではないでしょう。口に運ぶ前にちょっと観察してみれば、その味わいはより深く感じられ、輝きを増すはずです。

メンマ

メンマラーメンの"メンマ"は、麻竹(まちく)のタケノコを加工して作られます。とはいっても、単に味付けをすれば完成するというような簡単なものではなく、いくつもの段階を経てやっとあの姿に変貌を遂げるのですが、この事実は意外と知られていません。私たちが何気なく口にしているあの"メンマ"は、いったいどのように作られているのでしょう。

メンマの原材料は、中国または台湾からの輸入品がほとんど。麻竹のタケノコを茹でてから密閉して発酵させ、その後に乾燥。乾燥させたものをさらに塩水につけ、再び乾燥させたものが、いわゆる"乾燥メンマ"と呼ばれるものです。ここまでですでに1ヶ月以上。実際に食用として使うには、塩漬けした乾燥メンマを水で戻して塩抜きし、再度味付けをしなければなりませんが、茹でて戻す作業だけでも数日はかかるというほどの大仕事なのです。

すでに味付けまでされた調理済みのものが業務用に流通しているため、そういったものを使っているラーメン店もあることにはありますが、心意気のある多くの店では、メンマの味付けにも細心の注意を払っています。チャーシューに比べれば目立たない存在のように思えるメンマですが、そんなメンマにどれだけの手間をかけているかで、その店が"味へのこだわり"をどの程度持っているのかが見えてくるはずです。次にラーメン店に行く時には、ぜひともメンマの味に意識を集中させてみてください。

"ご当地ラーメン"に表れるトッピングの個性

ご当地ラーメンに表れるトッピングの個性札幌ラーメンにはコーン、九州とんこつには紅ショウガなど、ラーメンのトッピングには少なからず地域性を感じさせるものが存在します。ここからは、ご当地ラーメンのトッピングの意外な真相やそのルーツ、はたまた変わったトッピングなどについてご紹介しましょう。

札幌ラーメンといえば、"味噌スープに、コーン&バター"が定番のように思われがちですが、実のところそれは「観光客向けのスタイル」と言われています。ほとんどの店では、塩味と醤油味と味噌味が同じように用意されているし、トッピングに至っては"もやしを中心とした野菜炒め"をたっぷりのせたスタイルが本当の定番です。また、九州とんこつラーメンといえば、紅ショウガが入っているのが当たり前ですが、このルーツは、福岡の某ラーメン店の店主が、彩りの寂しさからふと思い立って紅ショウガを添えたことが始まりだそう。あの紅ショウガの存在があってこそ、見た目さらには味もきりりと引き締まるというわけですね。

変り種トッピングは土地によってさまざまなものがありますが、山形県は新庄ラーメンの"とりもつ"、岡山県は笠岡ラーメンの"鶏チャーシュー"、そして徳島県は徳島ラーメンの"甘い豚バラ&生卵のせ"などが有名です。鶏肉を使ったトッピングが発達した新庄や笠岡は、昔から養鶏が盛んだった土地。また、甘い豚バラの徳島は、古くからラーメンが"おかず"だったため、「ごはんにあう」という理由でアレンジされた結果のようです。
このように、知れば知るほど奥が深いラーメンのトッピング。これからもさまざまなラーメンの歴史を探り、味わっていきましょう!

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