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年金・保険・法律

原令子の年金コラム

2010.01.28

れいこ先生の「言わせてちょうだい!」シリーズ【その2】受給資格期間について

大晦日から元旦を迎えるときの「新しい年がやってくる」という軽い緊張感は、心地よいものです。
そんな中でこの日、大きな緊張感を持ってひとつの組織がスタートしました。社会保険庁が約50年の歴史に幕を下ろし、私たちの公的年金の運営は、平成22年1月1日から「日本年金機構(にっぽんねんきんきこう)」に委任・委託されることとなりました。社会保険事務所も「年金事務所」と名称変更されました。ただし、所在地や電話番号は、従来のままです。又、これによって、私たちがしなくてはならない手続きや届出などは一切ありません。

さて、今回は、年金の「受給資格期間」をテーマに取り上げました。今年もご愛読いただければ幸いです。

【その2】受給資格期間について

※由美さん(50歳)は専業主婦、菜々子さん(55歳)は厚生年金に加入中

  • れいこ先生
    由美さん、菜々子さん、明けましておめでとう。
  • 由美
    れいこ先生、今年もよろしくお願いしますね。
    ところで菜々子は、お正月は何をしていたの?
  • 菜々子
    実は、40年ぶりに中学校の同窓会があったの。皆、それぞれナイスミドルになっていたけれど、話題は、「親の介護」と「ペット」と「年金」よ。
  • 由美
    ペット??
  • 菜々子
    そうなの!夫が定年退職して一日中家にいるようになると、何かと夫婦関係がギクシャクしてくるみたいね。それを解決するのが、ペットなんですって。
  • 由美
    すごく共感できるわ。実はうちも犬で救われているのよ。夫との共通の話題は、犬のことしかないものね。
  • れいこ先生
    ところで年金はどんな話題が出たの?
  • 菜々子
    「ねんきん定期便」のことです。定期便には、老齢の年金の見込額が記載されていますね。ところが、それが書かれていなくて*****のマークになっている人がいたんです。皆でなぜだろうって話していたんですが、わからなくって...。なぜでしょうか?
  • れいこ先生
    50歳未満の方に届くねんきん定期便には、受給資格期間の有無にかかわりなく、年金の実績額が全員に書かれています。しかし、50歳以上の方には日本年金機構で(あっ!これは昨年末までは社会保険庁でした)年金の受給資格期間、つまり25年の加入期間の確認ができた方だけに記載されることになっています。
    きっとその方、25年の加入期間が確認できなかったのね。
  • 由美
    ということは、受給資格がないってことですか?
  • れいこ先生
    うーん、そうとばかりも言えないのよ。受給資格の確認ができない人には、2つタイプがあるの。

    ◆ 滞納期間が長くて本当に加入年数が足りない人
    ◆ 本当は足りているのだけれど、日本年金機構で確認ができない人

    その方の年金加入がどのようになっているか、菜々子さん聞いてみた?
  • 菜々子
    今日、れいこ先生にお会いするので詳しく聞いてきました。
    彼女は、大学卒業後1年だけ勤めて、サラリーマンと結婚して45歳で離婚。そのあとは国民年金の保険料は滞納しているそうです。
    チャート
    ねんきん定期便に記載されていた加入月数は、国民年金の第3号被保険者の期間が180月、厚生年金が12月で合計192月=16年だったそうです。
  • 由美
    ああ、やっぱり足りないですね。受給資格期間は、最低でも25年必要ですものね。
  • れいこ先生
    いいえ、大丈夫よ。この方は、受給資格はありますよ。
  • 由美・菜々子
    えっー、何で??
  • れいこ先生
    では、まず、受給資格についてお話しましょう。
    受給資格の原則は、「国民年金+厚生年金+共済年金≧25年」です。公的年金に加入していた期間をすべて合計して25年以上あれば、受給資格があることとなります。この中の国民年金には、保険料免除期間や学生の納付特例の期間、若年者の納付猶予の期間も含まれています。さらにこれらの期間だけで25年に足りないときは、「合算対象期間」も合算することができます。
    菜々子さんのお友達も実際の加入期間は16年ですが、受給資格期間に算入できる合算対象期間があるわ。
  • 菜々子
    合算対象期間ってどれですか?
  • れいこ先生
    学生の期間と結婚してから第3号被保険者になるまでの期間です。
    この2つで10年あるので、合計26年となり受給資格を満たしているわ。
    チャート
  • 由美子
    合算対象期間って便利な期間ですね。もう少し詳しく教えてください。
  • れいこ先生
    合算対象期間とは、できるだけ多くの人が受給資格期間を満たすことができるようにするために定められた期間です。国民年金に任意加入しなかった期間や、適用除外で国民年金に加入できなかった期間などが該当します。
    具体的には、昭和36年4月(国民年金のスタート)から昭和61年3月(基礎年金の導入前)までの間で、
    1. 配偶者が厚生年金や共済年金に加入していた期間で本人が国民年金に任意加入しなかった期間
    2. 日本国籍のある人で海外在住のため国民年金に加入しなかった期間
    3. 遺族年金を受給していた期間
    4. 平成3年3月31日までの学生であった期間
    などかあります(他にもたくさんあります)。
    ところで合算対象期間は、別名「カラ期間」とも言われます。一体何が"カラ"なのかというと、実はお金がカラなんです。
    というのも25年の受給資格期間を見るときには算入されますが、実際には保険料を支払ってはいませんね。そのため、老齢基礎年金の年金額には反映されないのです。
    この点は、要注意です。
  • 菜々子
    合算対象期間のこと、よくわかりました。でもなぜ、受給資格期間を満たしているのに、日本年金機構では確認ができないのですか?
  • れいこ先生
    それは機構で管理している年金記録が、実際に加入していた期間に限られているからです。合算対象期間については、年金を請求するときに個別に申請することになっています。
    そのために菜々子さんのお友達は、実際には受給資格期間を満たしているけれど、年金額は*****となっていたのね。
    でも、このまま、滞納を続けると年金額は低額のままですし、万一の障害のときに障害基礎年金が受け取れないという事態にもなりかねません。
  • 由美
    わっ、それは大変!前回お聞きした、保険料の免除を検討する必要もありそうですね。
  • 菜々子
    あわせて、アドバイスしておきます。

参考リンク
(注)日本年金機構から旧社会保険庁等のホームページへリンクする場合があります。

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社会保険労務士
原 令子

株式会社JEサポート代表取締役

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